Mavic2が買えなくても諦めない Phantom4 Proでドリーズーム(もどき)

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当記事は2019年2月にリライトされ、新サイトに掲載されています
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ドリーズームのできないドローンでもドリーズーム(もどき)な映像を作る方法

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DJIからMavic2が発売され、既に購入して新しい機能を楽しんでいる方も多いことと思います
中でもMavic2 ZOOMは、これまでDJIがコンシューマー向けには搭載してこなかった光学ズームレンズ搭載ということでかなりプッシュしている印象ですね
しかしその一方でMavic2を買えなかったり、悩みに悩んでMavic2 Proの方を買ったものの、やっぱりズームは羨ましい…、とお嘆きの方もいるのではないかと思います

そんなDJIが猛プッシュしているズーム機能ですが、実は動画編集で対応することも不可能ではありません
今回は動画編集におけるズームの考え方と、DJIが激しくアピールしている(笑)ドリーズームを動画編集で実現する方法をご紹介したいと思います

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動画編集におけるズームとは

そもそも「動画編集でズームをする」とはどういうことなのでしょうか?
一言で言ってしまうならば答えは「拡大する」ということになります
こちらの画像をご覧ください

ビル群の遠景になります。仮にこれをMavic2 ZOOMの画角と同じ24mm相当のレンズ(Phantom4 Proも同じ画角です)で撮影したものだとします

中央のビル群を切り出してアップにしてみました。これは24mmの2倍、つまり48mm相当の画角に相当するということになります。Mavic2 ZOOMが対応している光学2倍ズームというのはここまで望遠できることになります。ズームでないレンズを使って撮影する場合にはこうした「切り抜き」を行うことで、ズームの代わりとする手法が存在します。これを「クロップ」と言います

こちらは10倍ズームに相当するクロップです。かなり細部まで見えるようになりました。また、広角レンズで撮影した画像をクロップ(トリミング)しただけの画像ですが背後のビルが手前に迫ってくるように写っているのがお分かりいただけますでしょうか。こうした効果を「圧縮効果」と言います。野球中継でピッチャーとキャッチャーの距離がすごく近く見える原理、と言えばイメージが湧くでしょうか?
望遠レンズで撮影する際のメリットは、遠くのものが写せるというだけではなく「圧縮効果」を活かした絵作りができる点にもあります。広角レンズを使ったクロップだと「圧縮効果」が生まれないと思っている人もいると思いますがそれは間違いで、「圧縮効果」は焦点距離と画角によって生まれますのでクロップであってもその恩恵を受けることができます。このあたりは実際に同じ位置から広角+クロップで撮った写真と望遠で撮った写真とを見比べてみるとよく分かると思います

 

ということでこのように「クロップ」を行うことによって、望遠レンズと全く同じとはいかないまでも、代替手段にはなるということがお分かりいただけたかと思います
しかしここでひとつの問題があります

「クロップ」は画像や映像の必要な部分を切り出すわけですので、切り出した画像のサイズは当然、元画像よりも小さくなります。このサイズが求めている画像サイズを下回ってしまうと、画像や映像は粗くなってしまいますので、「クロップ」で出来る疑似ズームにも限界があるということになります

Phantom4 ProやMavic2が撮影できる動画のサイズは4Kが最大です。こちらをご覧ください

フルHD画質はblu-ray映画や地デジ(一部違いますが)の画質と同等。SD画質というのはDVD映画の画質です

仮にあなたが求めている映像がフルHD画質の映像だったとします。すると、ドローンで4K映像を撮影しておけば「クロップ」=「切り抜き」によって画質を落とさず疑似ズームを行えることがお分かりいただけるかと思います。この場合元画像の縦横それぞれ2分の1までは「切り抜き」が可能ということになりますので、2倍のズームレンズでズームしたのとほぼ同じ効果が得られるということになります

さらに、もしも「DVDにするからSD画質で十分だよ」となった場合。画像の緑色のエリアはフルHDをさらに半分にしたエリアとなっているのですが、見ての通りSD画質をカバーできています。つまり4Kで映像を撮影しておけば、4倍ズームと同等の拡大を行っても画像の劣化が無いということになるわけですね
Mavic2 ZOOMは光学2倍、デジタルズーム併用で4倍までのズームが可能ですが、デジタルズームはどうしても多少の劣化はあります(メーカーはロスレスだと言っていますが、原理上あり得ないので、人間には分からないぐらいのロスはあるということになります)
つまり4Kで撮影しておけば、仕上がる画像の解像度によってはMavic2 ZOOMで撮影するのとほぼ同じ機能を「クロップ」で実現することも不可能じゃないということになるのです

もちろん注意点もありますので、このセクションの締めくくりとしてまとめておきます

  • クロップを行うことで実質的にはズームレンズを使うのとほぼ同じような効果を得ることができるが、解像度は下がる
  • Mavic2 ZOOMを使えば2倍ズームなら4Kで、4倍ズームでもフルHDでの撮影が可能。クロップの場合は原理上2倍はフルHD、4倍はSD画質が限界
  • そもそも4Kで撮影した映像を編集で拡大・縮小するにはそれなりのスペックのPCが必要

という点には注意が必要です

何度も言いますが、この手法は完全な代用にはならず「同じようなことができる手法」ということになります。当たり前の話ですが、機体が買えるなら買った方がいいのは間違いないです(笑)
ちなみに1インチセンサー機ではない「Phantom4」や「Mavic Pro」であれば2倍のデジタルズームが可能ですので、そちらを購入されるというのもひとつの手かもしれません

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Phantom4 ProやMavic2 Proでドリーズームをする

では普通のズームのやり方が分かったところで、DJIが猛プッシュしている「ドリーズーム」はできないのか? というお話です

そもそもドリーズームというのはヒッチコックが映画に使用した手法として有名な「めまい効果」と言われる撮影手法になります
カメラが被写体から遠ざかっていくと同時にズームインすることで、背景だけが迫ってくるように見せる。あるいはその逆で、カメラが被写体へ近づいていくと同時にズームアウトすることで、背景だけが遠ざかっていく――という面白い効果を演出することができます

これは実際に見ていただくのが早いと思いますのでこちらの映像をご覧ください

実はPCの調子が悪くサブ機で作成したため、画質が悪い上にやっつけ仕事な感があるのはご容赦下さい。イメージが伝わればということで…。この動画は解説用なのでYoutubeの検索では出てきませんが、Youtubeにはもっと画質が良くて効果も分かりやすいものがいっぱいあったのでそちらも参考にしてみると良いと思います

で、この撮影はPhantom4 Proで行っています。つまりドリーズームも動画編集で可能である、ということになるんですね
その手法なのですが、冒頭でもお話しした通り動画編集におけるズームとは「拡大」です。ただしクロップしてただ切り取るだけだとこのような効果は得られませんので、映像に合わせてシームレスに「拡大」(もしくは「縮小」)を行っていくことでドリーズームを実現することが可能となります。しかも、とても簡単です

ここではPremiereを例に挙げて解説しますが他のソフトでも同様の操作で可能ですので試してみて下さい

動画編集ソフトに素材となるムービーを読み込んだら、ドローンの動きに合わせて赤枠で囲った「スケール」にキーフレームを打ちます。例えばドローンがバックしていく動画であれば、ムービーの最初はスケールを「100」にし、ムービーの終わりを「200」にします。逆にドローンが近づいてくるムービーなら、ムービーの始まりをスケール「200」に拡大しておき、ムービーの終わりを「100」に戻す、といった具合になります
ドローンの撮影映像は等速で飛行している素材ほどキレイなドリーズームになります。もちろんキーを細かく打って可変にすれば、どのような素材でも対応できるのですが、かなり大変ですので(汗)

構図で3点分割法等を意識される方は、被写体が画面中央に無い場合も多いと思います。その場合には緑枠で囲った「アンカーポイント」の位置を被写体と重なるよう調整して下さい。「アンカーポイント」はどこを中心にして拡大を行うかというポイントになります

どのぐらいスケールを変更すればいいかといコツなのですが、被写体の大きさがずっと変わらないように設定することでドリーズームらしさが出ます。プレビューを見ながら拡大・縮小率をうまく調整してみて下さい

この手法の良いところは、Mavic2 Zoomには不可能なドローンが前進しながらのドリーズームも可能としてくれるところです。実機の方はバックしながらのドリーズームしかできません。ですのでMavic2 ZOOMを持っている方でも、ドリーズームアウトを行いたい場合には有効な手段になるのではないかと思います

 

Mavic2 ZOOMが欲しいけど買えない方(私のことなのですが)や、Mavic2 Proのカメラが魅力だけどズームもやりたいという方は、こうした手法を使うことでカバーされてみてはいかがでしょうか?

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